高血圧の罹患率は国民の4人に1人といわれています。高血圧が危険な病気を引き起こすことは皆さんよくご存知でしょう。では、なぜ高血圧が様々な病 気を引き起こす原因になるのでしょうか?今回は少し簡単に高血圧から引き起こされる合併症までについてのお話をお届けします。
【血圧とは?】
血液を全身に送り出すために心臓は強い力で血液を動脈に送り出します。この時の血管壁にかかる内側からの力を血圧といいます。血圧には、心臓から血液が送り出されるときの収縮期血圧と心臓に血液が満たされるときの拡張期血圧があります。
高血圧とは以下の状態をいいます。
・収縮期血圧:140mmHg以上
・拡張期血圧:90mmHg以上
【高血圧が引き起こす合併症】
血管の壁って、本来は弾力性があるのですが、高血圧の状態が長く続くと血管はいつも張り詰めた状態におかれることにより、次第に厚く硬くなっていきます。
そして血管の一部に脂肪やカルシウムなどが沈着し、さらに硬くなり、血液の流れる部分が狭くなります。これが動脈硬化です。
高血圧を放っておくと、動脈硬化が起こる場所により、脳卒中や心臓病などの死に直結するような病気を引き起こす危険性があります。
初期のうちに適切な治療を行い、合併症まで進まないようにしなければいけません。
【高血圧の代表的な合併症】
動脈硬化が起こる場所によって引き起こされる合併症は様々です。
脳 :脳出血・脳梗塞・クモ膜下出血
目 :網膜の浮腫・眼底出血
心臓:心肥大・狭心症・心筋梗塞
腎臓:腎硬化症・腎不全
【高血圧にならないための日常生活の注意】
・普段から規則正しい生活をしましょう
・仕事などのストレスを避けたり、ストレス解消を心がけましょう
・禁酒・禁煙
・減塩を心がけましょう
・適度な運動を心がけましょう
【高血圧の治療】
高血圧は、長い期間付き合っていかなければならないものです。重大な合併症を予防するためにも主治医とよく相談し、薬の服用とと もに、食事療法・運動療法をしっかり続けることが重要です。
2007.07.20