暑い日が続くとじっとりと汗ばんだり、緊張すると手に汗をかきます。
今日はそんな身近な汗について色々知っていきましょう。
【汗の役割とは?】
汗の重要な役割といえばご存知の通り『体温調節』です。ニンゲンは蛙や魚のように外気温(水温)に対して一定の体温を保たない変温動物ではなく、外気の 温度にかかわらず一定の体温を保とうとする恒温動物であります。その一定に保とうとする機構のひとつが汗であり、汗には熱を体外に放出するという大切な役 割があるのです。
【汗のでる腺とは?】
汗のでる腺は、エクリン腺と呼ばれ体表のほとんどの部分にあります。
爪の下や唇にはありません。皮膚から1~3ミリの深さに存在しています。
個数は人によって違い、多い人で500万個、少ない人で200万個といわれいています。ただ、これらのエクリン腺がすべて汗を出すのではなく、実際働いているのは半分程度といわれています。
【エクリン腺から出る汗の種類】
(1)暑いときに体温調節のためにかく汗
(2)緊張したときや、冷や汗と呼ばれる汗
(3)辛いものを食べたときに額や鼻などにかく汗
この三種類があるといわれています。
【におう汗】
汗が出てくる腺はエクリン腺だけではありません。外陰部や外耳道、わきの下にあるアポクリン腺といわれるものもあります。アポクリン腺の役割はにおいの原 因となる汗を出すことです。動物同士は匂いなどで異性をひきつけたり、仲間の確認などを行うために体の匂いとは生きていくためのひとつの手段です。ニンゲ ンにもその役割が残っているために、におう汗を出すアポクリン腺があるそうです。人種によってや個人にとってもこの個数に関しては差があり、一般的に日本 人や中国人には少ないといわれています。アポクリン腺から出る汗は塩分が少なく、鉄分やアンモニア、脂質などが含まれていて、粘り気があります。
【汗をかくということ】
もともと日本人はよく汗をかく民族であったといわれています。もちろん高温多湿な場所に住む我々は体温調節を行うために汗腺をたくさんもたなければいけ なかったですが、近年生活環境の変化などで汗をかくことが下手な人が多いようです。汗をかく能動汗腺というのは生後3年までに決まるといわれています。し かし汗をかかない生活をしていてもこれらの汗腺は機能低下が起きてしまうそうです。
汗の量がへると体温調節が下手になるだけではなく、ホルモンバランスが崩れたり、免疫力も低下してしまいます。また、汗と一緒に体に必要なミネラル分まで出てしまうので、疲れがたまったりし体調不良を起こすことが多くなってしまうようです。
夏も終わりに近づいています。クーラーばかりあたっていないで、体調管理の一環ですっきり汗をかいてみませんか??
2007.09.14