今回は冬場の運動についてのお話です。これから寒くなると外出するのがおっくうになり毎日の生活でも活動性が低下しがちです。
しかし、健康管理や健康増進のためには運動は欠かせません。かといって普段運動しない方がこの寒い時期に急に運動を始めるというのも身体への負担を考える と不安ですね。冬に上手に運動を行うためには、どんな点に注意してどのように続ければよいのか、あらかじめよく知っておくことが大切です。
【寒さで体はどうなるの?】
(1)血圧急上昇
急に寒いところに出ると血管は収縮し、血圧が急激に上がってしまいます。最悪の場合、脳卒中や心不全、心筋梗塞など、死につながることもあります。特に 午前中が要注意です。
(2)肉離れ・骨折
寒い時期は筋肉の柔軟性が低下しますので、肉離れや腱断裂の危険性も高くなります。また氷や雪で足元が不安定になることも多く、転倒も起こりやすくなり、骨折の危険性が増大します。
(3)風 邪
乾燥した空気を大量に吸い込んだ場合には、気道(のどや鼻)の粘膜を傷つけやすくウィルスが体内に侵入しやすくなります。また運動すると体温が上がりま すが、ほてったり汗ばんだりしたからだをそのまま放っておくと、必要以上に体温が奪われ、からだが急激に冷えてしまいます。また、過度の運動で疲労が蓄積 されると、からだの抵抗力が落ちやすくなります。
【どうやって運動すればいいの?】
(1)体温調節・水分補給
首~胴体が冷えないよう充分な配慮をします。薄着を重ね着し、体温の変化に応じて脱ぎ着しやすいものがお勧めです。マフラー、帽子、手袋も活用しましょ う。寒い時は水分補給がおろそかになりやすいですが、夏場と同じく、のどの渇きを感じる前に、こまめに補給することが大切です。適切な水分補給は喉の保湿 にもつながります。
(2)運動前に体を慣らそう
体が冷えて筋肉が硬くなっている冬場には、運動前のウォームアップを念入りに行わないと怪我をします。散歩程度の軽いウォーキングや足踏みを5~10分程度行い、その後ストレッチやラジオ体操のような軽い運動を行い体を充分に温めましょう。
運動後はストレッチやマッサージでクールダウンをします。クールダウンの際は出来る限り暖かい所に移動し、汗の処理や着替えを行い、休憩して疲労回復につとめましょう。
運動は大事ですが、無理は禁物。できることからはじめてみましょう。体の調子が優れない時は無理をせずに休みましょう。あまり寒い時は温かくなる午後まで運動を控えることや、休む決断も必要です。運動で冬の寒さに負けない体をつくりましょう!
2007.12.21