皆さんは、健康診断を受けていますか?
毎年1回程は受ける習慣が身に付いているかもしれませんが、健診結果としてもらうデータから、なかなか現在の健康状態を読み取ることは難しいのではないでしょうか。
今回は、健診結果でよく耳にする「尿酸値」について確認しておきましょう。
1.尿酸値の上昇からの病
尿酸といっても、尿の検査項目ではありません。尿酸とは通称であり、正確には血清尿酸といいます。
ボーダーラインは1dlあたり7㎎。これを超える濃度になると血液中には溶けないため、結晶化し関節に蓄積されます。
これが「高尿酸血症」の始まりです。成人男性の約20%に見られます。女性は女性ホルモンのおかげで患者数は男性よりも少なめです。
さて、この状態の継続で結晶はさらに大きくなり塊となります。これが関節に影響するのですが、特に足の関節が狙われます。さらに厄介なのが、この蓄積の過程では、全く無症状であることが多いため、ある日突然関節が赤く腫れて熱を持ち、動かなくても痛みが止みません。いわゆる「通風」の発症です。
また、この結晶は血管にも悪影響を及ぼし、動脈硬化や尿路結石の原因ともなってしまうのです。重度の場合には関節のみならず、皮膚下にも結晶は溜まります。最悪ですね。
2.高尿酸血症の原因
高尿酸血症の原因は、ずばり、食べ過ぎることによるエネルギー摂取過剰と、運動不足もこの病を助長します。
ビールや発泡酒のCMでおなじみの「プリン体」。これは尿酸値上昇の元凶の一つです。この頃はプリン体ゼロの酒類も良く見かけますので、ご参考までに。
まとめますと、不規則な生活を続けている方は、「食生活の改善と適度な運動」。これは基本ですね!できれば断酒もお勧めしますが、「お酒が飲めない方がストレスだ!」という方であればプリン体ゼロの物を選ぶようにしましょう。
その他、尿酸値は尿に混じって排泄されますので、水分をこまめに摂取し、余分なものは体外に出してしまいましょう。
気を付けたいポイントはやはり無症状での進行です。健診結果を十分にチェックしながら、今の自分の健康状態は常に頭に置いておきたいものです。