全国で年間1万7000人の死亡者!!
死亡者が全国で年間1万7000人(交通事故死の4倍以上)。皆さんはこの数字をみて何の数字かわかりますか?この数字は「入浴中に亡くなった人の数」です。事故の大半は冬場に発生しており、冬場の死亡数は夏場の11倍にもなります。
その名もヒートショック!!
入浴中の死亡で主な原因となるのが「ヒートショック」です。「ヒートショック」とは、一般的に「急激な温度変化による血圧の急変動などが身体に及ぼす衝撃」のことをいいます。具体的には入浴場面ではお湯の温度(約40℃)と脱衣所の温度(約10℃)の温度差で急激な血圧変動を起こすことで、心筋梗塞や脳卒中や失神が発生します。このヒートショックで亡くなる人の数は、家庭で亡くなる高齢者死因の25%もの割合を占めています。
ヒートショックの影響を受けやすい人
では、どのような人が特に注意が必要なのでしょうか。特に注意が必要な人は①65歳以上の高齢者②高血圧・糖尿病・動脈硬化がある人③不整脈がある人と言われています。その他、飲酒後に入浴するとき、熱いお湯を好む人や一番風呂を好む人も注意が必要です。また、発生場所としては浴室だけでなく、気温差が出やすいトイレや住空間から孤立した部屋というのも注意が必要です。
ヒートショックの予防法
ヒートショックを予防するには「急激な温度差をなくすこと」が重要であると言われています。脱衣所やトイレに暖房を設置したり、浴室を暖めておくことなどが効果的です。浴室に暖房がない場合は、浴槽の蓋を開けたままでお湯を張ったり、シャワーを活用して浴槽にお湯をためると良いでしょう。また、よく過ごす部屋の温度を高くしすぎないことも予防の一つになります。リスクが高い要因をお持ちの方は、夕食前や日没前の比較的温度差が出にくい時間に入浴することも予防となるでしょう。
万一のことが起こってもすぐに気付いてもらえるよう、家族のいる時間に入浴したり、公衆浴場や銭湯で入浴することは安心につながるかもしれません。
いかがでしたか?ヒートショックによる死亡者数が交通事故死よりも多いということに衝撃を受けた方もいらっしゃるのではないでしょうか?特に今回ご紹介したヒートショックの影響を受けやすい方はしっかりと予防しましょう!!