口で体調管理~口内炎から見えるもの~
普段の食生活ではほとんど気にならない、口の状態。
それが、口の少しの傷で口を開けることが苦痛となり、
味すらままならず、おいしいものが美味しく感じられなくなる。
疲れやストレス、風邪などで体調が悪い際の一場面ではないでしょうか。
この原因は口内炎。この痛みは楽しい会話を奪い
食事の楽しみも奪います。高齢者などは栄養状態に影響が出てしまうこともあるので、
たかが・されどなのです。
今回は体調のバロメータとも言われる「口内炎」を探ります。
1 口内炎とは
舌、頬、唇や歯肉などの粘膜に起きる炎症をいいます。ピリピリとした痛みが
飲食時に出るのが特徴です。主な原因は細菌やウィルス感染、粘膜の外傷や口の
乾燥です。その他、アレルギー、ホルモン異常、ビタミン不足や栄養のアンバランス、
体力低下やストレスなどでも起こります。ほかの病気の影響を受けて生じるケースも
あったりします。
これだけ多岐にわたっているので、通常治療で直りにくいことや、再発が頻発すること、
皮膚炎や腹痛などの別の症状が長期化する場合には速やかな診断が必須です。
口内炎で最もポピュラーなのが粘膜に生じる小さなただれ(潰瘍)の症状がでるものです。
これは多くが軽症で、1~2週間程度で自然治癒します。
2 対処法
軽症の口内炎の場合、うがい薬やステロイド軟膏、貼付薬を使うことでも治ります。
その他はその原因によって治療法が異なりますので、自然治癒しなければ原因が何かを
探る必要があります。例えば外傷の原因が入れ歯であれば歯科医師の治療で、ビタミン不足で
あればビタミン剤で解決します。誤った対処は悪化を招きますので、ご注意を。
3 予防
口内炎予防には大きく分けて3つのポイントがあります。
(1)うがいや歯磨きで口腔内を清潔に保つ
(2)栄養バランスの取れた食事を心がける
(3)ストレス解消のため気分転換
(4)疲労をためないため十分な睡眠をとる
(2)~(4)は現代人の生活ではなかなか難しいと思う人もいるでしょうが、
(1)は気をつければできるはずですので、まずは口のケアから始めて、
にっくき口内炎に対抗しましょう。