突発性難聴 ~情報を得る手段の欠落~
現代は情報社会。多量の情報はネットに氾濫し、また、テレビやラジオのメディアからも大量の情報が流れてきます。
多少鬱陶しいと感じることも、なくはありません。
しかし、その情報が突然入ってこなくなったらどうでしょう。今回はその症状のひとつ、突発性難聴についてまとめてみます。
一、突発性難聴とは
聞こえづらくなる。それが難聴ですが、音を聞くための神経が傷つくことを示します。男女で罹患する差はなく、50~60代に多いと言われています。
なぜ発症するのかの要因を探ると、過労やストレスが関係しているようですがはっきりしたことはわかっていません。
二、関与していると思われるもの
ただ、原因不明とはいえ、推測されるものがあります。それが次の二つです。
(1)ウイルス
症状発生の前に、麻疹やおたふくかぜなどの疾患により、突発的な難聴を引き起こす
場合があります。この場合は、再発することはありません。元の疾病が収束すれば治まります。
(2)循環障害
内耳につながる血管が詰まるなどの循環障害も原因ではないかといわれています。
これは、治療にあたり血管の流れを改善する薬が難聴に効果がある場合があるので、そのように推察されています。
三、症状
病名のとおり、突然耳が聞こえなくなります。そのほか、耳鳴りや耳が詰まった感じを伴うこともあります。また、この何とも言えない「気持ちの悪さ」から、めまいや吐き気の症状につながることもあります。
ただし、この症状以外の障害が現れないのが突発性難聴の特色で、これ以外に手足のしびれなどが起これば、別の病気を疑ったほうが良いでしょう。また、似た病気で難聴プラス眩暈を伴う「メニエール病」もありますので、やはり診断してもらうのが第一です。
四、対処
過労やストレスが原因であるとされるこの病ですので、それを除去することで改善されます。ひどい場合は入院治療が必要な時もあり、その場合の薬は血液の凝固を防ぐものや血管を拡げるものが使われます。ウイルス性であれば副腎皮質ステロイドも広く用いられています。
その他、血管拡張効果がある二酸化炭素の混合ガスの吸入などの治療法もあります。
五感というのは、どれが欠けてもストレスが溜まるものです。
聞く大切さを認識し、リラックスに身をおく方法を考えたいものです。