今年の夏は大変な猛暑でバテた人も少なくないはず。そこで疲労回復やストレス解消、肩こり予防のため広く親しまれるサウナ。しかし、サウナに我慢強く入っ てその直後のビールがうまい!なんて間違った入り方をしている人も多く見ます。そこで今回は「知ってるようで意外に知らないサウナの正しい入り方」をとり あげてみます。
サウナをただの汗かき室ではなくいろいろな効能を得られるような場になるよう上手に利用しましょう。
【まずサウナに入る前に】
(1) 食事の後の満腹状態の時にサウナに入っても快適な気分は味わえません。
食後は消化の為に血液が胃腸等の消化器系へ集中しますが、サウナ(普通の入浴でも)に入ると分散されて、健康上も良くありません。1~2時間、休んでから入って下さい。軽いおやつ程度であれば問題はありません。
(2) 飲酒の後も避けましょう。車の運転だけではなく、酒をのんでからは、なにをやるにも良くありません。まして、泥酔状態では危険です。絶対に避けて下さい。
(3) あまりにも身体が疲れていたり、やたら興奮したりしている時は、静かに椅子に座って、15~30分位休憩してからの方が、快適な入浴感を得られます。
(4) 普通の風呂でも入る前には「掛け湯」をして、身体を洗ってから入るのが、マナーとしても、健康法としても当然のこととなっています。サウナの場合でも「掛け湯」やシャワーをあびてから入るのですが、身体がぬれたまま入ると、その水(湯)の蒸発熱で身体が冷やされ、汗が出にくくなります。よくふき取ってから入った方が、発汗がスムーズです。
【つぎにサウナ室に入ったら】
(1) 中段から上段のベンチへ
すいていて余裕のある時は、ごろりと横になるのが、一番楽な姿勢です。また、座っているのと同じベンチに、足を置くのも良いです。混んでいるときは椅子に座るのと同じように腰掛けます。一般的にはサウナに入る時は、大型のバスタオルを持って入りますが、大方の人は腰にまいて座っています。本当は座るベンチの位置から足元まで広げてその上に座り、自分の出した汗は、自分のタオルで処理するようにしたいものです。
(2) 発汗の仕方は、個人差もあるし、体調にもよりますが、サウナに入っている時間は10~15分で充分です。我慢比べではありません。長時間(15分以上)入ると、かえって疲労するともいわれます。床や下段のベンチの温度の低いところに長時間いるよりも、上段の温度の高い所で、短時間で汗を出した方が、心臓等への負担が少ないといわれています。
【さらにサウナ室を出たら】
サウナを出たら、まず外をゆっくり歩き、外気浴をするのが理想ですが、都会のサウナでは無理でしょう。足や手先の方から心臓の方へとゆっくり水を掛け、最後に顔や頭に水をかぶって、汗を洗い流します。それから静かに水風呂につかってください。寒気を感じるまで入る必要はありません。気分良く体が冷えたら、水風呂を出て、またサウナに入ります。「サウナと水風呂」を3回位繰返すのが標準的な入り方です。水風呂の温度は、お客の要望に合わせて決めている所が多いようです。15℃では冷めた過ぎるし、20℃ではぬる過ぎ、大体17℃位に設定されています。サウナを出てから湯につかるのは、心臓に負担がかかるので避けた方が良いようです。
【最後は休憩室へ】
最後に石鹸を使ってきれいに身体を洗ってから休憩室でゆっくり休息をとります。
(1) ほてった身体も、気がつかないうちに冷えてしまうことがあります。毛 布等にくるまって、横になるのが一番です。
(2) サウナで大量の水分(汗)が失われています。また汗と一緒に老廃物も排出されますが、ビタミンや、ナトリウム等の身体に良いものも排出されます。フレッシュジュース等を飲んで、水分やビタミン補給をして下さい。これは大事な事ですが、サウナ入浴中に、発汗をよくしようと、水を飲む人がいますが、入浴中に飲んだ水は、胃腸で吸収されて、直ちに血液中に溶け込こんで汗となって出る為、腎臓等の内臓から老廃物が排出されなくなってしまうそうです。水分補給は入浴中には行われず、サウナを出てから行ってください。
(3) まだ身体がほてっているのに服を着て、帰ったりすると、歩いているうちに汗をかいて、風邪をひいたりすることがあります。良くほてりを冷ましてから、服を着替えましょう。
(4) のどが渇いたときに飲むビールは、さらに乾きを増すようです。あとをひいて、飲み過ぎるわけです。サウナから出たら、まず水を一杯飲んでください。
さあ、これで疲労回復、ストレス解消。あなたも「サウナ上手」になること間違いなしです!
2007.09.28