人間の体が自由自在に動くのは、関節のおかげです。
普段自然に使っているだけに、いざそれに不都合が生じるとその不便さや不快さは結構なものです。
今回は関節リウマチ。節目の重要性を実感しながらその正しい対処に備えましょう。
ならないのが、何よりですけれども。
1 関節リウマチとは
関節リウマチは、関節の炎症によって痛みや腫れ(はれ)が生じる病です。
手の節の腫れやむくみ、こわばり等のように、その現れ方が手であることが多いです。
いわゆる「朝の強張り」と言われるように、朝の生活の際に「おかしいな」と思うことが多く、初期には少しの違和感で動くようになるので、見落とされがちでもあります。
徐々に(数週間~数ヶ月の幅で)痛み始め、次第に痛みの箇所が増えていくので厄介です。
それに伴い、全身の倦怠(けんたい)や食欲がないなどの他の症状が出ることもあり、最悪の場合には、厚労省特定疾患でもある悪性関節リウマチにつながることもあります。
2 女性の敵
関節リウマチは圧倒的に女性に多く、働き盛りや子育て中の年代が多く発症しています。また、症状の進行がまだらで、「良くなったり悪くなったり」を繰り替えすので、どうしても時間がない世代ですので、我慢してしまい、生活に支障が出てきて初めて受診し、結果的に治療に長期間を要することもあります。
3 原因不明瞭
関節リウマチの原因は、免疫の不具合、つまり細菌等から体を守る機能の異常とされていますが、その原因は①遺伝的要素、②ウイルス、③その両方の作用、で起こるのではないかと言われています。ただ、これについてもはっきりとしたことはわかっていません。
昔は「進行は止められない」などとも言われていた脅威の病であったのです(今は治療法は進歩しています)。
4 対策
(1)保温と安静
あたためる、と、静かに休む。症状があるときには、この二つのポイントで痛みの様子をコントロールしましょう。
夏でも冷房の風に直接当たらない、外出時は服装に気をつける。
全身を休ませる。関節を使わない生活はありえませんが。
(2)専門医
当たり前のことですが、症状が難しく原因もはっきりしないので、専門医に診てもらうことが大事です。個人差も大きいので、自分に合った治療に早期にたどり着くようにしないといけません。関節に障害が残ってしまうと、リハビリによる回復が困難となります。
治療法は幅があり、額もある程度かかりますが、医療は日進月歩です。また、保険適用についても正しい最新の知識を得るためには、専門医の扉を開けるのが良いと思われます。
生活の中に潜む脅威を正しく理解する助けになれば幸いです。